ただいまご紹介に預かりました、新郎の一郎くんの友人の鈴木太郎と申します。

友人を代表してお祝いの言葉を述べさせていただきます。

一郎くん、花子さん、ご結婚おめでとうございます。(礼)

並びに、ご両家ご親族の皆様、本日は誠におめでとうございます。(礼)

この様な素晴らしい席にお招きいただき、心より感謝申し上げます。

(皆さま、どうぞご着席ください。)

僕たちが仲良くなったのは小学3年生の時、弁当を忘れてしまった僕に、隣の席の一郎くんが

「これ、あげるよ」

とおにぎりを分けてくれたことでした。

その日を境に一郎くんとは毎日遊ぶようになりました。僕たちの性格は真逆ですが、不思議と馬が合い、休み時間、授業の班分け、登下校、本当にいつでも一緒でした。その後、それぞれ違う高校に進学してからは、とんと会うこともなくなってしまいましたが、大学一年生の夏、キャンパスで運命の再会を果たしました。あの時の興奮は今でも強く心に残っており、昨日のことのように思い出せます。次の講義があることも忘れて、つい話し込んでしまい、二人揃って大遅刻をしたのはここだけの秘密です。

ライブや音楽フェスに行く共通の趣味や、一時期一郎くんが僕のアパートに入り浸りだったこともあり、再会後はあの頃以上に一緒に過ごした時間は多かったように思います。

一郎くんと最初に出会ってから、もう20年にもなろうとしていますが、僕は彼が怒っている姿を一度も見たことがありません。普段は温厚で物静かですが、困っている人がいれば、躊躇もせずに自分から声をかけにいくとても優しいやつです。今日ここに来ている友人一同、僕も含めて本当に優しくて素晴らしい人間ばかりなのですが、誰も彼には勝てません。明らかに一郎くんが一緒にいる時の方が、みんな穏やかな気持ちでリラックスできています。それは全て彼の言葉や行動から滲み出る優しさや、彼が纏う空気感によるものなのだと思います。

大学3年の夏、音楽フェスで花子さんと出会い、一郎くんに念願の彼女ができたと、惚気話を聞きながら僕も喜んでいたのですが、家に顔を出す頻度は次第に少なくなっていきました。僕があの時感じていた寂しさは、今思えば明らかに花子さんに対する嫉妬でした。

今日は、花子さんとの出会いが一郎くんにとってどれほど大きな意味を持っていたのか、改めて感じています。一郎くんが花子さんのそばにいる時の幸せそうな笑顔や、彼女を見つめる優しい目を見ていると、彼が本当に心から愛し、尊敬していることが伝わってきます。そして彼女との時間が増えることで、一郎くんの人間的な魅力がさらにあがっていることを実感しています。

花子さんが彼のパートナーとして共に人生を歩んでくれることに、心から感謝しています。

結婚生活は、楽しいことばかりではなく、時には困難や試練も訪れることでしょう。しかし、そんな時こそ、お二人がこれまで築いてきた絆と信頼を基に、共に乗り越えていくことができると信じています。お互いの存在を大切にし、思いやり、支え合うことで、夫婦の絆を一層強くし、幸せな家庭を築いていってください。

最後に、ここにいる皆さんと一緒に、お二人の幸せを心からお祈り申し上げます。一郎くん、花子さん、どうぞ末永くお幸せに。お二人の新しい人生が、愛と喜びに満ち溢れたものでありますように。

ご結婚、本当におめでとうございます!

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